かみのやま温泉は奥羽三楽郷のひとつ。
そんな有名な温泉を有する上山市が今回の旅の舞台。上山三十三観音霊場は市の広範囲に広がっています。みな重厚な寺院ばかりではなく、里山にちっちゃな堂宇がチョコンを座っているような場所も多々あり、そんな哀愁を感じさせる風景が上山観音霊場の魅力のひとつにもなっています。
今回の口絵の下関根観音は、上山三十三観音霊場の第九番札所。ここにもチョコンと佇む可愛い堂宇がひとつ。遠くから見ても一目でわかるような田んぼの中の一軒屋。御堂の前に立つと大きな桜の木をはべらせながらずっと悠久の時を刻んできたというような存在感を感じさせてくれます。遠方には奥州の山々が織りなす雄大な峰々の姿。癒される風景が広がっています。
by 休日画人