益田西国三十三観音

益田西国三十三観音 水彩画 善応堂 休日画人の古刹めぐり

この土地では益田『ました』と読むらしい。

旅の舞台は岐阜県下呂市およびその近隣。この地は870年に飛騨国大野郡の南部を分割して益田郡が置かれたとなっている。飛騨川が織りなすV字谷、そして急峻な山々。人は平坦な土地に集まり、さらに斜面を切り開き暮らしをたててきている。そんな益田郡一帯に点在しているのが益田西国三十三観音霊場である。ほとんどが御堂で構成されているも、のぼり旗がありわかりやすくなっている。御堂も手入れがされており、各地元で大切に守られて来てることがうかがえる。

今回の口絵の善応堂は、益田西国三十三観音霊場の第四番札所。飛騨川沿いに走る国道41号線から東の山に分け入った上り坂途中の傾斜地にある。道路脇にひょっこりと佇み、地元の安寧、人々の営みを見守ってきてくれている。そんな可愛らしい情景の多い益田西国観音霊場を今回はセピア風の色彩で統一し描き上げている。

by 休日画人