遠州三十三観音

遠州三十三観音 水彩画 大雲院 休日画人の古刹めぐり

遠州地方とは?

ネット検索をすると、かつての律令制の遠江国。現在の静岡県西部地方をさす、と。

7世紀に始まる律令制。遠江国の国府は現在の磐田市に置かれたらしい。時代が下り、室町期には斯波氏や今川氏が遠江国の守護となり、戦国期には一時今川氏に併呑されるも、今川氏衰退後は武田氏と徳川氏に分割される。安土桃山期には徳川家康の関東移封に伴い、豊臣系大名が配置されるものの、江戸期になると今度は浜松藩と掛川藩が設置され譜代大名が入れ替わりで入国することとなる。明治維新以降は、浜松県が静岡県に合併されるなど現在の静岡県の形に徐々に移行してくることになる。旅の舞台である遠州三十三観音霊場は、そんな旧遠江国であった地域一面に広がっている。周智郡森町の蓮華寺に始まり、最後にまた森町に戻って結願となる。

今回の口絵の大雲院は、遠州三十三観音の第五番札所。本堂前の参道に観音堂と六地蔵さまが鎮座し本堂へ彩りを添えている。そんな情景をスケッチ。

by 休日画人