魚沼三十三観音

魚沼三十三観音 水彩画 興珊寺 休日画人の古刹めぐり

米どころ魚沼。

平安時代の承平年間(931-938年)に作られた「和名抄」には、この魚沼地方は「伊乎乃(いおの)」郡と記されているらしい。川にその音が引き継がれ「魚沼川」に。また幾多もの年月のなかでこの周辺の土地の名称が「魚沼」に。

さてそんな魚沼地方も、戦国時代には上杉氏の所領。江戸期には幕府領として脇野町代官所なるものがこの地域を統括し、佐渡金山からの輸送や関所としての役割を担っていたようである。明治になり、めまぐるしく統括が変化し、柏崎県→清崎県→新潟県。さらに明治12年の郡区町村編成法、平成16年の市町村合併法を経て、魚沼市が誕生している。旅の舞台である魚沼三十三観音霊場は1980年代開創とのことであり、魚沼市が誕生する前にこの地方に形作られた観音霊場である。

今回の口絵の興珊寺は、魚沼三十三観音霊場の第八番札所。大きなひとつ屋根の御堂がひとつ。門柱前の石積みの階段を上ると直に本堂へ。そんな石段の雰囲気と本堂をスケッチしています。

by 休日画人