三陸三十三観音

三陸三十三観音 水彩画 大雄寺 休日画人の古刹めぐり

「三陸」とは。。。
三陸とは、陸奥 (むつ) ・陸中・陸前の三つの「陸」国の総称で、陸州とも呼ばれ、それほど古い言葉ではないらしい。
明治中期までは行政地名としてのみ使われ一般には流通なく、明治29年(1896年)の明治三陸地震の報道によって一般に認知されるようになった言葉らしい。現在では三つの陸国を指すことよりも、リアス式海岸で象徴される領域を三陸海岸地域として、関連の土地を指すことがほとんどになっている。今回の旅の舞台である三陸三十三観音霊場は、どちらかと云えば、南三陸と称される領域。芭蕉の俳句で有名な松島から一気に北上するルートとなっている。
今回の口絵の大雄寺は、三陸三十三観音の第十一番札所。階段下にある小さな山門は震災による津波によりその様相を異にしている。階段を上ると、荘厳な鐘楼門が参拝者を迎えてくれる。今回のスケッチはこの鐘楼門を入った脇から境内の様子を描いている。

by 休日画人