岩手県の内陸南部に奥州市江刺区はある。
ネット情報をみると、この奥州市の地域は1495年江刺氏の城下町となり、江戸期には河川の交通の要衝地として発展。米と野菜の栽培がおこなわれ、水稲は江刺金札として出荷され、、、云々と。
明治の混乱期を抜け、現在では奥州市江刺区という形で、江刺の名称が現在に生き残っています。
今回の旅の主役は江刺三十三観音霊場。北上川沿いの肥沃な大地。なだらかな丘陵地と水田が日本の原風景を見せています。そんな奥州市江刺区、水沢区そして北上市に江刺観音霊場が広がっています。ほとんどが堂宇で構成されるものの、各集落ごとに大切に伝承がされてきているのが伺えます。とはいえ近年の衰退はどこの札所でも見て取ることができ、この江刺霊場についても時代の荒波からは逃れえないようです。この地域はNAVI拡大版が揃っていないところもありますが、札所入口には目印の標柱(ちょっと小さいですが)が立っているのでぜひともこれを参考にされたし。
今回の口絵の黒田助観音は、江刺三十三観音霊場の第六番札所。巨木といえるでっかい御神木。田舎にありがちな、誰もいない良く舗装された道路。そんな道路のゆるやかなカーブ内側に巨木に囲まれた中、御堂が建っています。今回紅葉の時期に巡り合い、森はオーケストラを奏でているようにとても艶やかでした。
by 休日画人