高麗坂東三十三観音

高麗坂東三十三観音 水彩画 宝蔵寺 休日画人の古刹めぐり

歴史で習った、高麗とは?

ウィキペディアを調べると、716年朝廷が駿河などに移住していた旧高句麗からの渡来移民1800人を武蔵国の一部に移し高麗郡を設置したとある。その当時の先端の文化を持った渡来人は国家的にも貴重な存在だったに違いない。時は過ぎ、江戸期には現在の鶴ヶ島市、日高市および飯能市等々の地域を含めて高麗郡となっていたらしい。高麗観音霊場の創設が江戸の享保年間であることを考えると、その当時まさにこの土地一帯は高麗郡だったのだ。後日談になるがこの高麗郡は廃藩置県や郡区町村編成法をへて1896年に入間郡に編入され消滅している。

今回の口絵の宝蔵寺は高麗坂東三十三観音霊場の第二番札所。東飯能駅から1kmほど北上したところにある。街の喧騒からはすこし遠ざかり、門柱を入るとそこはすぐジャリの駐車場となる。本堂は一段高い所にあり、大きなひとつ屋根がその魅力となっている。絵は本堂の高さと奥行きを表現すべくすこし斜めからのアングルで描いている。

by 休日画人