<<参考情報>>reference
・1842年頃(江戸中期)成立との情報。
・山形県朝日町の町内に大部分が点在。近隣にも広がる。
・多くが堂宇で構成され、山間のわかりずらい場所に立つものが多い。
・朝日町エコミュージアムでパンフレット入手可能。
・ルートは朝日町常盤の『水口』から始まる。まずは南エリアそして西エリアをめぐっていく。中段までいくとそこが最北端。後半は徐々に街中に向かいながら札所を訪れ、終盤は朝日町雪谷地区で結願する。車のナビも拡大版のないエリアになっており、かなりハードな札所探しとなる。パンフレットは必要なアイテム。
<<ぷち情報>>petite info
五百川って読めるかしら?
ここでは「いもがわ」と呼んでいます。五百川峡谷は山形県の最上川中上流にある峡谷で、古くから日本三大急流の一つにも数えられているようです。朝日山地と白鷹丘陵を東西に分断し全長33km、水面標高差は76.7mの峡谷。江戸期、酒田と内陸部を結ぶために米沢藩は難所であった峡谷全体を掘削し、日本最長といわれるその舟道遺構が峡谷全体に残っているのです。この開削により米沢から酒田までの水運が整備され、流通経済の大きな原動力となっていました。
そんな江戸中期、五百川峡谷一帯に形作られたのが、今回の五百川三十三観音霊場です。全般に堂宇が多く、なかなかわかりずらい難所が多いのも事実。
今回の口絵の水口は、五百川三十三観音霊場の第一番札所。茅葺の本堂。近年は滅多にお目にかかれない貴重な存在となっています。この五百川シリーズはセピア色で統一感を出し、すこし懐かしいような日本の原風景のイメージで描いています。