<<参考情報>>reference
・1651年(慶安四年)から1682年(天和二年)の成立と云われている。
・岩手県奥州市内の江刺区、水沢区を中心とし、一部北上市などに広がる。
・江刺郷土文化館でガイドブック入手可。
・堂宇が大部分を占め、町内ごとに大切に保存されている。目印となる標柱が設けられている。
・スタートは北上市の極楽寺。とはいうものの、5番までは飛び地のように散在しており、巡拝の流れに乗れるのは6番以降の話。初段は南部の水沢区をめぐり江刺区へ。東方面の山間をめぐり行きつ戻りつしながら北上市へ入っていく。ここで#01の近隣を通過。最後は街中へ向う。。。と思いきや山間に入って結願となる。順打ちの難しい札所である。わかりずらい場所が多く、事前準備が欠かせない。
<<ぷち情報>>petite info
岩手県の内陸南部に奥州市江刺区はある。
ネット情報をみると、この奥州市の地域は1495年江刺氏の城下町となり、江戸期には河川の交通の要衝地として発展。米と野菜の栽培がおこなわれ、水稲は江刺金札として出荷され、、、云々と。
明治の混乱期を抜け、現在では奥州市江刺区という形で、江刺の名称が現在に生き残っています。
今回の旅の主役は江刺三十三観音霊場。北上川沿いの肥沃な大地。なだらかな丘陵地と水田が日本の原風景を見せています。そんな奥州市江刺区、水沢区そして北上市に江刺観音霊場が広がっています。ほとんどが堂宇で構成されるものの、各集落ごとに大切に伝承がされてきているのが伺えます。とはいえ近年の衰退はどこの札所でも見て取ることができ、この江刺霊場についても時代の荒波からは逃れえないようです。この地域はNAVI拡大版が揃っていないところもありますが、札所入口には目印の標柱(ちょっと小さいですが)が立っているのでぜひともこれを参考にされたし。
今回の口絵の黒田助観音は、江刺三十三観音霊場の第六番札所。巨木といえるでっかい御神木。田舎にありがちな、誰もいない良く舗装された道路。そんな道路のゆるやかなカーブ内側に巨木に囲まれた中、御堂が建っています。今回紅葉の時期に巡り合い、森はオーケストラを奏でているようにとても艶やかでした。